001_16_新しい店で(1)【あらすじ】

深夜を過ぎた頃、理沙は新宿のバー「白河」を訪れる。
店内にはいつものように酒と木の匂い、古い空気があり、カウンターの奥には湯浅がいた。
理沙と湯浅は短い言葉だけを交わし、いつもの酒が出される。
山下公園で湯浅がエアギターを披露していた夜以来、二人は音楽の話をするようになっていたが、
Shangri-laがなくなったことについて、理沙は詳しく話さず、湯浅も聞かなかった。
やがて理沙は、新しい店が「Castel」という場所になったこと、店の規模やシステムが違い、これまでの実績も関係なく最初からやり直しになることを淡々と語る。
前の客もほとんど来ないだろうと話す理沙に、湯浅は踏み込みすぎず相槌を打つ。
理沙は同じ部屋で暮らす彩名のことを一瞬思い出しながらも、何も整理できないまま、ただ静かな白河の空気の中に身を置いていた。



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