001_19_新しい店で(4)【あらすじ】

「Vanishing」を歌い終えた理沙は、黒服から湯浅の席へ移るよう指示される。
若社長に断りを入れたあと、理沙は彩名に湯浅が来ていることをそっと伝える。
彩名は一瞬だけ驚きを見せるが、すぐに表情を戻し、湯浅のもとへ向かう。
久しぶりに顔を合わせた彩名と湯浅は、短い言葉だけを交わす。
彩名はそれ以上深く踏み込まず、理沙に視線を向けると席を離れる。
残された理沙と湯浅は向かい合って座り、歌のこと、新しい店のこと、客層や酒の違いについて話す。
しかし会話は途切れず続くものの、どこか浅く、互いの内側には触れない。
やがて湯浅は「Vanishing」が良かったと短く告げる。
評価ではなく、ただ事実のように置かれたその言葉を、理沙は静かに受け止める。
別れ際、理沙はまた白河へ行くことを確認し、二人は別々の方向へ歩き出す。
理沙は再びフロアの光と音の中へ戻るが、歌った直後の高揚はもう消えていた。



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