数日後、理沙のもとに湯浅から短いメールが届く。
添付されていたのは、「西日が差している」の仮メロディーだった。
理沙はイヤホンで再生し、まだ粗く隙間の多い音の並びの中に、曲の形を感じ取る。
何度も聴き返しながら、言葉を音の上に重ね、フレーズの位置や間、伸ばし方について気づいたことを湯浅に送る。
その夜、理沙は白河を訪れ、湯浅と曲について話し合う。
メロディーの入り方、サビの抜け方、言葉の置き方を確認しながら、二人の会話は自然に続いていく。
客が引いた店内で、湯浅はギターを手に取り、試しに弾いてみる。
理沙は途中で言葉を前に出した方がいいと助言し、自ら女性側の歌詞をメロディーに乗せて歌う。
湯浅はその歌を聞き、言葉の意味を拾うように弾き方を変えていく。
音と言葉が何度も行き来する中で、曲は少しずつ形を持ち始める。
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