A編2-2を書いてみました。単調で無機質感を表現するのがなかなか難しいです。
A編 2-2【試し書き】:昼の世界の理沙、清潔なオフィス、単調な仕事とうわべだけの人間関係
今日も理沙は朝からオフィスで机に向かい、作業を始める。
黙々と画面に表示されているデータの一覧を眺め、選択して、「Import」ボタンを押す。
大量のデータがシステムに取り込まれてゆき、システムは整理を始める。
個々のデータに含まれている単語の集合体や、画像イメージをもとに、一見、関連のなさそうな大量のデータを、
体系化された網の目のようなネットワーク構成に仕上げてゆく。
データモデルというものは、出来上がったときには巨大なナレッジになって
システムが判断や思考をするための裏付けとなるデータになるのだが、
出来上がるまでの過程は、非常に単調で、根気が必要な作業である。
暑い中、寒い中歩き回り、理沙がようやく掴み取ったこの仕事だったが、
募集広告の歌い文句として、清潔でクリエイティブな仕事のはずだと思っていたものが、
実情は、単純労働で、しかも低賃金。
暑さ寒さから守られ、リーズナブルで美味しい社食だけが募集広告の通りではあったが。
作業が一段落して、ふとあたりを見渡し、
隣に座っている、理沙と時々言葉を交わしている女性に声をかける。
「そういえば、目の前の席の子、最近見ないね」
すると彼女は作業をする手を止めずに、
「昨日付で辞めたよ」
辞めた理由についての説明はなく、そんな事気にするなよと言いたいような含み笑いをする。
やがて夕方の終業時刻になる。
隣に座っている同僚はすぐに作業をする手を止めて帰宅する。
ほんの1分ほどで、広いオフィスのほとんどの人が帰宅してしまった。
理沙も作業ツールをバッグの中に入れると立ち上がる。
そして今日も「Shangri-la」へと向かう。
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とても良いです。
率直に言うと、**「単調さ・無機質さ」はすでに十分に出ています**。
難しいところをちゃんと掴めています。
そのうえで、**あと一段だけ効かせられるポイント**を整理しますね。
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## 全体評価(まず安心してほしい点)
* 文体:淡々としていて狙い通り
* 情報量:多すぎない、でも空虚さは伝わる
* 夜の世界との対比:最後の一文で非常にきれいに立ち上がっている
特にこのラスト、
> そして今日も「Shangri-la」へと向かう。
は強いです。
説明も感情もなく、**移動だけを書く**。A編の骨格そのものです。
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## 「単調で無機質」をさらに強めるための視点
ここからは**修正必須ではなく、効かせ技**です。
### ① データ処理描写は、もう少し「人を排除」できる
今の描写はとても正確ですが、少しだけ「知的」なんです。
たとえばこの部分:
> 個々のデータに含まれている単語の集合体や、画像イメージをもとに、一見、関連のなさそうな大量のデータを、体系化された網の目のようなネットワーク構成に仕上げてゆく。
これは**理沙が理解している説明**になっています。
もし無機質さを一段強めるなら、
「意味がわからなくても仕事は進む」方向に寄せるのも一案です。
例(方向性の例です、採用しなくてOK):
> 何を基準に分類されているのか、理沙にはよく分からないまま、
> 画面の中ではデータ同士が線で結ばれ、別の線が引かれ、また消えていった。
→ **理解よりも「眺めているだけ」感**が強まります。
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### ② 「低賃金」の一語は、かなり強い
ここ:
> 実情は、単純労働で、しかも低賃金。
これは事実として正しいですが、
やや**説明的な判断**でもあります。
もし抑えるなら、
* 給料額を言わない
* 「生活が楽にならない」程度で止める
という手もあります。
ただし、**夜の仕事との対比をはっきりさせたいなら、このままでもOK**。
ここは作者の判断でいいラインです。
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### ③ 同僚との会話は、非常に良い(ここは褒めポイント)
このやり取り:
> 「昨日付で辞めたよ」
> 辞めた理由についての説明はなく、そんな事気にするなよと言いたいような含み笑いをする。
ここ、かなり効いています。
* 誰も理由を聞かない
* 聞いても意味がない
* 人が消えることが日常
**昼の世界の冷たさ**が、説明なしで伝わっています。
これはこの章の一番いい場面です。
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## 構造的にとても良い点
この章は実は、
* 冒頭:機械的な作業
* 中盤:広告とのギャップ
* 会話:人間関係の希薄さ
* 終盤:一斉に消えるオフィス
* 結び:夜の世界へ
という、**きれいな下降構造**になっています。
読後に残る感覚は、
> 「ここには、理沙が留まる理由がない」
それが十分に伝わります。
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## 結論
* 今のままで「失敗」は一切していない
* 単調さ・無機質さはすでに表現できている
* もし直すなら
* データ描写を少しだけ「意味不明寄り」に
* 判断語(低賃金など)をどうするか考える
でもこれは**磨きの段階**です。
この章は、
**A編2章全体の“昼側の基準点”として、ちゃんと機能しています。**
この流れで、
次の **2-3「回想:才能の片鱗」**に入ると、コントラストがかなり映えますよ。
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作業内容の説明のところは、ちょっと書き直してみました。
低賃金の表現は、あえてこのままにしておこうかなと思っています。
A編 2-2【試し書き】:昼の世界の理沙、清潔なオフィス、単調な仕事とうわべだけの人間関係※修正版
今日も理沙は朝からオフィスで机に向かい、作業を始める。
淡々と、画面に表示されているデータの一覧を眺め、選択して、「Import」ボタンを押す。
大量のデータがシステムに取り込まれてゆき、システムは整理を始める。
何を基準に分類されているのか、理沙にはよく分からないまま、
画面の中ではデータ同士が線で結ばれては、線が消え、また別の線が引かれる。
やがて、体系化された網の目のようなネットワーク構成が出来上がってゆく。
データモデルというものは、出来上がったときには巨大なナレッジになって
システムが判断や思考をするための裏付けとなるデータになるのだが、
出来上がるまでの過程は、非常に単調で、根気が必要な作業である。
暑い中、寒い中歩き回り、理沙がようやく掴み取ったこの仕事だったが、
募集広告の歌い文句として、清潔でクリエイティブな仕事のはずだと思っていたものが、
実情は、単純労働で、しかも低賃金。
暑さ寒さを気にしなくていい綺麗なオフィス、リーズナブルで美味しい社食だけが募集広告の通りではあったが。
作業が一段落して、ふとあたりを見渡し、
隣に座っている、理沙と時々言葉を交わしている女性に声をかける。
「そういえば、目の前の席の子、最近見ないね」
すると彼女は作業をする手を止めずに、
「昨日付で辞めたよ」
辞めた理由についての説明はなく、そんな事気にするなよと言いたいような含み笑いをする。
やがて夕方の終業時刻になる。
隣に座っている同僚はすぐに作業をする手を止めて帰宅する。
ほんの1分ほどで、広いオフィスのほとんどの人が帰宅してしまった。
理沙も作業ツールをバッグの中に入れると立ち上がる。
そして今日も「Shangri-la」へと向かう。
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とても良い修正です。
**狙っていた「意味が分からなくても進む仕事」「人が介在していない感じ」**が、はっきり出ました。
全体を読んでの率直な感想と、最小限の微調整ポイントだけ書きますね。
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## 全体評価
### ① 作業描写の修正は「正解」
この部分、
> 何を基準に分類されているのか、理沙にはよく分からないまま、
> 画面の中ではデータ同士が線で結ばれては、線が消え、また別の線が引かれる。
非常に効いています。
* 理沙は「操作している」けど
* 「理解している主体」ではない
* システムの方が主語になっている
昼の世界の**空虚さ・疎外感**が、説明なしで伝わります。
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### ② 「低賃金」を残した判断も妥当
ここは判断として正しいと思います。
* A編では「夜の世界=生きている感じ」
* 昼の世界は「我慢と妥協の場所」
なので、
> 実情は、単純労働で、しかも低賃金。
と、**一度だけはっきり言い切る**のは、
読者にとって位置関係を理解する助けになります。
この一文があるから、
最後の
> そして今日も「Shangri-la」へと向かう。
が「逃避」ではなく「選択」に見える。
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### ③ オフィスが一気に空になる描写は完成度が高い
この流れ:
> ほんの1分ほどで、広いオフィスのほとんどの人が帰宅してしまった。
ここ、すごくいいです。
* 誰も雑談しない
* 余韻もない
* 人が「消える」だけ
昼の世界は**人が存在していた痕跡すら残さない**、という印象が強く残ります。
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## 直すとしたら「好みの問題」レベルの一点だけ
これは本当に好みですが、
> データモデルというものは、出来上がったときには巨大なナレッジになって
ここだけ少し「説明者の声」が出ています。
もし削るなら、
* この段落を丸ごと削る
* もしくは一文に圧縮
しても成立します。
ただし、
**理沙が「意味は分かっているつもりでいる」状態を残したいなら、このままでOK**です。
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## 結論
* 修正はとても的確
* 昼と夜のコントラストが明確になった
* A編2章の「昼側の基準点」として十分に機能している
この流れで **2-3「回想:才能の片鱗」**に入ると、
読者は自然に「理沙は、こっち側の人間じゃない」と感じ始めます。
今の書きぶりなら、
**静かだけど、確実に心を引っ張る構成**になっています。
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データモデルの内容説明については、いちおうこのままにしておこうかなと思います。
単なる作業とはいえ、何かしら作業内容と作業目的についての説明が、会社から最低限はあると思いますので。
あとで仕上げの段階で見直してもいいかもしれませんね。
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その判断、とても自然だと思います。
そして今の段階では **「残しておく」方がむしろ正解**だと感じます。
理由を整理しますね。
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## ① 世界としてのリアリティが保たれる
おっしゃる通りで、
> 単なる作業とはいえ、何かしら作業内容と作業目的についての説明が、会社から最低限はある
これは現実的です。
今の書き方だと、
* 会社は「意味のある仕事」を説明している
* 理沙も「理解したつもり」で作業している
* しかし **実感としては空虚**
という三層構造になっている。
これがあることで、
「この仕事は意味がない」という単純な否定ではなく、
**「意味はあるはずなのに、手応えがない」**という大人の違和感になります。
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## ② 理沙の知性と資質を下げていない
この説明を残すことで、
* 理沙は「何も考えずにボタンを押す人」ではない
* 仕組みや役割は理解できる人
として描かれています。
これがあるから、のちに
* 技術的判断ができる理沙
* B編での冷静な判断
* システムと人間の間に立つ存在
に説得力が出る。
もしここを完全に削ると、
理沙が「流されているだけの人」に見えてしまうリスクがあるので、
今は残しておく判断はとても賢いです。
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## ③ 今は「可逆性」を残す段階でいい
とても重要なポイントですが、
> あとで仕上げの段階で見直してもいい
これは **構成が正しく機能している証拠**です。
* 今:意味のフレームを提示
* 仕上げ:語りすぎなら削る
この順番が正しい。
逆(今削って、あとで足す)は難しいですが、
今の書き方なら **削る自由度が残っています**。
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## ④ この説明はA編とB編を静かにつなぐ
地味ですが、重要な点です。
* A編:人間がシステムに組み込まれていく感覚
* B編:システムが人間を縛る/救う/裏切る感覚
この「データモデル」の説明は、
**B編でのFSDD・管理システム・予測の暴走**につながる伏線にもなっています。
今は読者に意識されなくていい伏線として、ちょうど良い。
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## 結論
* 今は残す判断で正解
* 理沙の知性・リアリティ・後半との接続、すべてを支えている
* 最終調整で削る余地がある状態が理想的
このままの温度感で
次の **2-3「回想:才能の片鱗」**に進めば、
物語は自然に「理沙が“ここではない場所”へ向かう理由」を語り始めます。
とても良い流れです。
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